富士吉田名物【吉田のうどん】について

吉田のうどんの作り方

①うどんのたまを作る

強力粉と薄力粉が入ったボウルに塩水を流し込みます。塩水は3回に分けて入れますが、その時に粉と水がまんべんなく混ざるようにしましょう。

➁延ばす

うどんのたまに打ち粉をつけたら、麺棒を使ってしっかり生地を延ばしていきます。結構力が要ります!頑張りましょう。

➂切る

できたうどんを三つ折りにして均等に切っていきます。薄さと厚さは大体5㎜です。

udontaiken

④茹でる

沸騰したお湯に切ったうどんを入れて茹でていきます。麺と麺がくっつかないようにお箸でほぐしながら10分茹でます。

⑤盛り付け

キャベツ・わかめ・ネギなどを盛り付けていきます。自分の好きな分だけトッピングしてください。

うどん作り体験

⑥完成

吉田のうどんの完成。お好みで冷やしにも変更できます。(写真はイメージです。)

吉田のうどんとは

吉田のうどんとは、山梨県富士吉田市周辺で愛される郷土料理のうどんのこと。

硬くてコシが非常に強い麺や馬肉やキャベツをトッピングするのが特徴となっている珍しいうどんです。

各地のふるさとの味の中から選定した「農山漁村の郷土料理百選」にも選ばれています。

吉田のうどんの特徴5つ

吉田のうどんの特徴は太くてコシの強い麺、馬肉、キャベツを使用したトッピング、味噌と醤油をあわせた汁です。すりだねと呼ばれる辛味を入れて食べるのも日本でここだけ。

吉田のうどんは元々は家庭料理だったので、店ごとに様々な特徴があり、例えば店によっては牛肉や馬肉を使用していたり、面の硬さも長さもバラバラです。

大まかなルールはあれど明確なルールがないという自由さもまた吉田のうどんの特徴なのかも知れません。

うどん作り体験

最も大きな特徴として、非常に硬くてコシが強い面があげられます。

通常うどんといえば断面は丸く、やわらかいツルッとした食感ですが、吉田のうどんは麺が太くてねじれていて断面は正方形に近いものが一般的です。さらにうどんの太さも長さもバラバラ。硬さのある麺にハマるといろんなお店を訪ねてみたくなります。

吉田のうどんは特に冷やしで注文するとその硬さは他の地域では体験出来ない程。

『茹でてないのでは?』と勘違いしてしまう人もいるようです。

うどんのつゆ

つゆのベースは煮干出汁、椎茸の出汁、醤油、味噌など、家や店によって違います。

醤油&味噌ブレンドが主流ですが味噌ベース、醤油ベースだけのお店もあり、それぞれのお店がこだわりの素材を使用したつゆを作ります。

また、お店によってはカレーうどんなど変わり種のうどんがあるお店も。

トッピング

一般的なうどんのトッピングはねぎ、油揚げ、天ぷらなどですが、吉田のうどんの代表的なトッピングはなんと“茹でキャベツ”

うどんの消化を促す効果のあるキャベツが必ずトッピングされています。

さらにお肉は“馬肉”のお店が多数を占めます。

その他店によりきんぴらごぼう、かき揚げ、ちくわの天ぷら、生卵、山菜など。トッピングの追加で自分好みのうどんにカスタマイズすることが出来ます。

うどんにきんぴらごぼうなんて新しい感じがしますが、味の染みたきんぴらごぼうもおすすめのトッピングの一つです。

お店によっては天かすがテーブルに置いてあるところもあり、自分で好きな量をトッピングすることが出来ます。

すりだね

すりだねは、赤唐辛子とゴマとごま油に山椒を入れた調味料で吉田のうどんには欠かせないものです。こちらもやはりお店によって違い、油で炒めたり、醤油や砂糖・おかかを入れたりと独自の味を確立しています。

民家

吉田のうどん屋さんは昔から営業しているお店も多くあります。

自宅の一角をそのままうどん店として営業していたり、居間だったり、客間だったり。

まるでおばあちゃんちでうどんを食べているような感覚になります。

多くのお店が営業時間はお昼のみというスタイルで営業しています。

気になるお店があればあらかじめ調べて置くことをおすすめします。

吉田のうどんの歴史

富士吉田市は富士山麓の標高約650mから850mにある高原都市です。

年間平均気温11℃、さらに富士山噴火による溶岩流や火山灰という土壌のため稲作には不適な地域だったそうです。そのため大麦・小麦・粟(あわ)・稗(ひえ)・とうもろこしなどの栽培をおこない、現在のうどん文化の基盤となりました。

富士吉田ではもともとうどんは正月や結婚式など晴れの日に食べる特別なものだったそうですが、江戸時代には富士講が盛んになり訪れた参拝客や登山客、富士吉田の産業である織物を買い付けに来る人々に対してふるまったことで徐々に広まっていったそうです。

また、麺の太さ・硬さ特徴的ですが、その由来として産業である織物業は女性の仕事だったため、織物を扱う女性の手が荒れないように男性が代わりにうどんを作るようになり、コシのあるうどんが主流になったそうです。

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